原発の燃料 ウランA

   ウラン燃料ねんりょうができるまで
 
 ウラン燃料ができるまでの作業とその間にどれだけの放射性ほうしゃせい のゴミ( 放射性廃棄物はいきぶつ) がでてくるのか図1 に示しました。

 ウラン鉱石をほりだすときにも放射性物質で環境かんきょうがよごれ、労働者ろうどうしゃが被ばくすることは前のところで説明しました。そのようにしてほりだした鉱石こうせきのなかにふくまれているウランは少しです。ほかのまざりものをのぞいてウランだけにしなければなりません。これを精錬せいれんといいます。

 精錬した後には放射性物質をふくんだたくさんののこりカスがたまります。 その量はあまりにも多いために、どこにももって行くところもなく、野ざらしにされています。雨がふると流されて川をよごしますし、風で飛ばされるとまわりの土地をよごします。

 図2はアメリカにある精錬工場せいれんこうじょうです。のこりカスのボタ山が見えますね。

 日本でも岡山県の人形峠にんぎょうとうげでウランがほられたことがあります。その時ほりだされた放射性物質をふくむ土が50年以上たった今も処理しょりできずに残っています( 図3 )。



 このようにウラン燃料は小さなペレットになるまでに、ものすごい量の放射性廃棄物をうみだし、環境をよごし、人の健康けんこうに害がい をあたえるのです。
 ですから、できあがった小さなペレットと石炭や石油とくらべるのは公正ではありません。放射性廃棄物もぜんぶふくめてくらべると図4 のようになります。



 これは単に量をくらべただけです。問題はウラン燃料をもやしたあとの使用済み燃料しようずみねんりょうはとても強い放射線を長い間だしつづけますが、その間これをどこにおいておいたらよいかもわからないのです。
(トイレなきマンション参照)。



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