p.13-3   地面等に落ちた放射性物質は除染し・・
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 人々が近づくところでは、地面等に落ちた放射性物質は「除染」しなければなりません。しかし、除染とは放射性物質を移動させるだけということをしっかりと覚えておく必要があります。除染の結果できたものは、放射能を帯びた廃棄物で、その放射能は消すことができません。半減期の10倍ほどの時間がたって、放射能が弱まるのをまつしかありません。

■除染廃棄物=放射性廃棄物処理計画
 今、福島では「除染廃棄物」処理に頭を悩ませています。除染で出た土などは、放射性廃棄物です。福島県内だけで最大で3,100万立方メートル ( 環境省) の除染廃棄物が出ることが予想されています。東京ドームが124万立方メートルですから、およそ東京ドーム25杯分に相当します。
 この膨大な量の放射性廃棄物をどうするか。現在、それら放射性廃棄物は福島県内のあちこちの仮置き場に袋に入れられて野積みにされています。ほとんど野放し状態で野ざらしにされている状態ですから、雨風にさらされて放射性物質が漏れ出すおそれがあります。

 2014年9月、福島県知事は福島第一原発の周囲に「中間貯蔵施設」をつくることに同意しました。(下図) 地元の人たちにしてみれば、事故の犠牲になった上に、放射性廃棄物を未来永劫押しつけられることに抵抗感があるようです。そこで、30年以内に放射性廃棄物を県外の「最終処分場」に移すことになっています。しかし、最終処分場をどこにつくるか、どんな構造にするのか、決まっていません。福島の人たちの中には、「中間貯蔵施設」は結局「最終処分場」になるのではないかと思っている人がいます。
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