教員用 p.3 学習のポイント・指導上の留意点 ↑前のページへもどる

最初に子どもたちに放射線について語りかけるのに、福島原発事故のことに何も触れず、スイセンの花のことなどを取り上げています。このことから、この副読本の目的がおのずと明らかになってきます。
 今なぜ放射線のことを子どもたちが知らなければならないかというと、福島原発事故で東日本を中心に大量の放射性物質が拡散して、その脅威から子どもたちの健康を守るために、放射線の知識が必要なのでは無いでしょうか。
 放射線は基本的に生命にとって危険なものです。事故によって環境中に大量に放出された放射性物質から、どうやったら影響を少なくすることができるのか、それを教えることが、この副読本の使命のはずです。
 ところが、この副読本を編集した人たちは、原子力・放射線の利用を進めるためにこの副読本を作っているようです。それは、放射線や原子力を利用する産業を守るためでもあります。でも福島原発の事故後の現在となっては、条件が変わってくると思うのです。事故についての反省をしっかりと踏まえた上で、放射線から私たちの暮らしをどう守るか、原子力をどのように利用するか、根本的な問題としてみんなで話し合って考えていかなければならない問題です。

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