教員用 p.20 色々な測定器
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 今、福島原発から放出された放射性物質が環境中に散在している状況で、実験室の中のような測定器の話をすることにどれだけの意味があるのだろうか。大きな電気店や、通信販売でも数千円から簡便な放射線測定器が購入できる現在、もっと実用に即した説明があっていいように思う。  中学生・高校生の家庭では、そうした自前の測定器をもっている家庭があるはずである。現実はもっと先へ進んでいる。

 10万円以内で購入できるクラスの測定器は、測定値にばらつきが多い。機会があれば、一度は高額・精密な測定器と比較して、測定値の傾向を把握することをお勧めする。
 簡易型の機器は、相対的な線量の目安として用いるとよい。例えば、A地点よりB地点の方が線量が高いとか、昨日より今日の方が線量が高いとか、測定値を比較することで、高線量が観測されたら、より精密な測定器で再測定するようにすればよい。
 食品の測定に用いられる検査機は、このところずいぶんと価格も下がり、機種も豊富になってきた。数分から、長くても数時間で測定できるものが多く登場してきた。気をつけるべきことは、測定限界値である。一般に高価な機器ほど、また時間をかけるほど測定限界値は小さくなる。測定限界値以下(ND)だからといって、安心できるとは限らない。

 

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